首のいぼの治療法として多くの病院の皮膚科が採用しているのが、液体窒素療法です。

凍結治療とも呼ばれる液体窒素療法では、超低温の液体窒素をいぼに塗布して細胞を壊死させ、いぼの芯を除去します。

ほとんどの皮膚科が首のいぼの治療に液体窒素療法を用いていることから、他の治療方法と比較しても液体窒素療法の治療効果は高いと言えるでしょう。

では、液体窒素療法にはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか?

ここでは代表的な首のいぼの治療法である液体窒素療法について詳しく説明していますので、ぜひご参考ください。

液体窒素療法ってどんな治療法?

液体窒素療法ってどんな治療法

液体窒素療法とは、-196℃という超低温の液体窒素でウイルス性いぼの細胞を死滅させる治療法です。

ウイルス性いぼの細胞が死滅したら、その後も治療を続け、皮膚の表面にいぼの芯が出てくるのを待ちます。

そして、いぼの芯を除去することで治療完了です。

なお、液体窒素をいぼの塗布する場合、以下のような方法が用いられます。

  • 綿球法
    綿球法は、棒に刺した綿球に液体窒素を浸し、いぼに塗布する治療法です。いぼの大きさによってサイズの異なる綿球が使用されます。

  • スプレー法
    スプレー法は、凍結専用機器に液体窒素を入れ、いぼに直接液体窒素を噴きつける治療法です。広範囲に及んだいぼの治療に適しています。

  • ピンセット法
    ピンセット法は、ピンセットの先端を液体窒素に浸し、いぼに直接塗布する治療法です。指(糸)上疣贅や尖圭コンジローマなどの治療に適しています。

液体窒素療法が必要ないぼの種類

液体窒素による治療が必要ないぼの種類は、ウイルス性いぼです。

ウイルス性いぼはヒト乳頭腫ウイルス(HPV)というウイルスが原因となってできるいぼであり、ウイルスを完全に除去しなければ再発してしまう可能性があります。

液体窒素療法はほとんどの病院の皮膚科がウイルス性いぼの治療法に採用しており、治療効果は高いです。

一方、加齢による皮膚のターンオーバーの乱れが原因となってできる老人性イボは、ウイルス性いぼとは違って感染性ではありませんので、病院の皮膚科で治療する必要は特にありません。

ただ、老人性イボが首や顔など目立つ皮膚にあると見た目を損ねてしまうため、気になる方は病院で治療を受けると良いでしょう。

ちなみに、老人性イボは脂漏性角化症とも呼ばれており、治療をせずに放っておくと大きくなってしまう可能性があります。

液体窒素療法のメリット

液体窒素療法のメリット
  • 治療効果が高い
    液体窒素療法(凍結治療)のメリットのひとつが、治療効果が高いということです。ウイルス性いぼの治療にレーザー療法が用いられることがありますが、施術時にいぼの細胞にレーザーを照射した際、ウイルスが空気中に飛散し、他の皮膚に感染することでいぼができてしまう可能性があります。一方、液体窒素療法ならウイルスが空気中に飛散することがほとんどありませんので、再発のリスクを抑えることもできるでしょう。

  • 施術時間が短い
    ウイルス性いぼの治療法のひとつであるレーザー療法は、施術に数十分程度の時間を要します。一方、液体窒素療法(凍結治療)の施術時間は5分程度ですので、時間がない方でも気軽にいぼ治療を受けることができるのではないでしょうか。ただし、いぼの大きさや個数によっては、施術に時間を要する場合がありますので、皮膚科の医者に相談してください。

  • 保険が適用される
    液体窒素療法(凍結治療)は、保険が適用されます。そのため、治療費は3割負担で済みますので、コストパフォーマンスに優れたいぼ治療法と言えるかもしれません。ちなみに、レーザー治療は保険の適用外となります。

  • 難治性いぼの治療にも用いられる
    難治性いぼは角質が厚い皮膚にできやすいとされ、治療が難しいと言われています。液体窒素療法(凍結治療)は難治性いぼの治療にも用いられていますので、ご安心ください。ただし、難治性いぼの状態によっては液体窒素療法だけではなく、ヨクイニン療法など他の治療法を併用することもあります。

液体窒素療法のデメリット

液体窒素療法のデメリット
  • 施術時に痛みを伴う
    液体窒素療法(凍結治療)のデメリットとして、施術時に強い痛みを伴うということが挙げられます。レーザー治療では局所麻酔が使用されるため、痛みを感じることはほとんどありませんが、液体窒素療法では麻酔が使用されません。皮膚科で液体窒素療法を受ける際は、強い痛みがあることを覚悟してください。また、施術後数日間は火傷のような痛みを伴いますが、皮膚科によっては痛み止めを処方しているところもあるようです。

  • シミのような跡が残る可能性がある
    レーザー治療が治療効果と見た目の美しさを重視した治療法であるのに対し、液体窒素療法(凍結治療)は治療効果を最優先とする治療法です。そのため、治療後に皮膚にシミのような跡が残ってしまう可能性がありますので、跡を避けたい方は皮膚科の医師に相談してください。また、いぼの細胞だけでなく、周辺の皮膚にも液体窒素が塗布された場合、その皮膚にもシミのような跡が残る可能性があります。

  • 治療期間が長い
    液体窒素療法(凍結治療)の施術時間はわずか5分程度なのですが、治療はそれで完了ではありません。冒頭でお伝えしたように、ウイルス性いぼの芯が皮膚表面に出てくるまで治療を繰り返すことになります。治療期間はいぼの個数や大きさによって差がありますが、通常であれば1~2週間に1度のペースで皮膚科に通院し、3ヶ月程度続けることになるでしょう。

  • 完治しない可能性がある
    液体窒素療法(凍結治療)に限ったことではありませんが、完治しない可能性はゼロではありません。施術後に適切な処置を行っていなければ他の皮膚にウイルス性いぼができてしまう可能性がありますので、治療中は皮膚科の医師の指示に基づいて処置してください。

液体窒素以外の治療法とは?

液体窒素以外の治療法とは

首のウイルス性いぼの治療法は、液体窒素療法(凍結治療)だけではありません。

皮膚科や形成外科、美容クリニックなどでは、以下のような治療法も取り入れられていますので、参考にしていただければと思います。

レーザー治療

レーザー治療は、炭酸ガスレーザーなどをいぼに照射し、ウイルスを死滅させる治療法です。

液体窒素療の治療期間が約3ヶ月であるのに対し、レーザー治療の治療期間は10~14日程度となっています。

レーザー治療は色素沈着によるシミのような跡が残る可能性が低いと言われていますので、首など見た目が気になるところのいぼにおすすめの治療法です。

レーザー治療については、こちらのページで詳しく説明しています。

⇒「首のいぼの治療跡を残したくないなら炭酸ガスレーザー療法!炭酸ガスレーザー療法のメリットとデメリットとは? 」

ヨクイニン治療

ヨクイニン治療は、ヨクイニンエキスを使用した内服薬による治療法です。

ヨクイニンエキス自体にいぼのウイルスを消滅させる働きはないのですが、皮膚の免疫力を高めることで徐々にいぼを除去させると考えられています。

治療期間には個人差があり、少なくとも3ヶ月以上の継続服用が必要となるでしょう。

ただし、ヨクイニン治療の治療効果はそれほど高くなく、ごく軽度のウイルス性いぼでなければ効果が期待できないかもしれません。

また、液体窒素療法やレーザー治療などとヨクイニン治療を併用することもあります。

ちなみに、ヨクイニンエキスを配合した内服薬は皮膚科で処方している他、ネット通販でも購入可能です。

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腐食治療

腐食治療とは、その名の通りウイルスを腐らせ、いぼを除去する治療法です。

薬剤として、主にサリチル酸が使用されます。

ドラッグストアなどで市販されているイボコロリにはサリチル酸が使用されていますので、腐食治療のひとつと言えるでしょう。

なお、いぼが取れた後は再びウイルスが侵入しないよう、ガーゼや絆創膏などで皮膚を保護してください。

液体窒素療法の必要がない首のいぼとは

液体窒素療法の必要がない首のいぼとは

液体窒素療法の必要がない首のいぼとして挙げられるのが、老人性イボです。

老人性イボは脂漏性角化症とも呼ばれ、加齢による皮膚のターンオーバーの乱れが原因であると考えられています。

皮膚のターンオーバーが遅れると、古い角質が皮膚に留まり、時間が経過すると溜まった角質がシミのようになります。

そのシミが紫外線や衣服の擦れなどで刺激され、盛り上がったものが老人性イボです。

ウイルス性いぼと異なり、老人性イボ(脂漏性角化症)は感染性のイボではありませんので、皮膚科で治療する必要はありません。

ただし、老人性イボ(脂漏性角化症)は見た目が皮膚がんと似ているため、いぼがあることに気付いたらまずは皮膚科の医者に診察してもらってください。

ちなみに、老人性イボ(脂漏性角化症)はそのまま放っておいても問題ありませんが、徐々に大きくなります。

特に首や顔、手など目立つ部位に老人性イボ(脂漏性角化症)があるとコンプレックスになってしまいますので、凍結療法やレーザー治療などで除去する方も多いようです。